2019年11月18日月曜日

FEHO 旧西ドイツのスピーカー

「FEHO」 フィーホと言うのか?フェーホォと言うのか??
ネットで調べても情報が少ないですね・・
Vintage Join」さんで、初めて存在を知ったのですが、形は同じでバッフルが木板の仕様でした。
当時、音的には短い時間だったのと、他のスピーカーに興味が有った為そんなに印象は残っていません。

あまり出ない珍しいメーカーと言うことは聞いた事があります。

バッフルが木板の仕様の「FEHO」写真が無いのですが、
たまたま「結銀舎」さんのブログにその写真がありましたので見てください。
(記事にはHECOとありますがFEHOです)
虚無僧スピーカーとは面白いですね(^^♪

壁掛け型として使うことを重視したデザインのようです
壁に掛けると斜め下を向くようになっています。

赤いマグネット「DEW」です
15センチ位のオーバル(楕円形)タイプのユニットが実装されています。
この裏の四角い穴は何だろう?
後から開けられたものではありません。
トランスでも付けた時に当たるので穴を開けてあるのかもしれません!!

上から!!

FEHOのエンブレム
エンブレムが付いているのも珍しい

「ALTEC」の箱と比べるとやっぱり小さいです

壁に掛けないと不安定
どう見ても一般受けしない形です
人気なさそう(笑)
出音は!!

最初の音出しは、流石にレンジも狭く抜けも悪い音でした
ドイツのラジオスピーカーはこの状態で音を判断してはいけません
一日・二日・三日と鳴らし込んで行くと音がどんどん覚醒してきます
どの状態がピークなのか?
鳴らせば鳴らすほどレンジも広くなり抜けも良くなってきます!
この音の変化がビンテージのドイツラジオスピーカーの醍醐味でもあります(^^♪

「HECO」「ROEWE OPTA」「ISOPHON」「RFT」などを所蔵しておりますが
(有名所は高いので持っていない)(笑)

この「FEHO」も、同じく典型的なドイツラジオスピーカーの音
とは言え音の個性・・音の主張は、スピーカー毎に確りしています(^^♪

どれも個性が有り出音が違うので、揃えて行ったらキリがありません(笑)

典型的なドイツラジオスピーカーと言うのは
各々の主張が確りしていると言う意味かもしれません(^^♪

ドイツ製のラジオスピーカーの音は日本のラジオの音とは全く違います!!

流石に低域は小口径なので抑え気味ですが
それでもこの口径からこんな低音が!!!
中高域も素晴らしいものがあります
小さなスピーカーとは思えない押し出し感
圧倒的ハイスピードで細かい表現も確り再生!

音のコントラストがハッキリしています(^^♪

音場もなかなかのもので、1発でとてもリアリティーに再生出来ます
小さくてもとても能率が高く、1W位のアンプがあれば
30~40人位入る会場でも、確り音が届く!

(ステレオにする意味がありません・・玉にならず、楽器の位置がちゃんと解ります)

なによりも音楽性がとても豊かで、心地よい倍音が部屋中に響き渡ります!

エンクロージャーもどれも個性的で、どれもリビングに置くととてもマッチするデザインです!
この「FEHO」も壁に掛けるとリビングデザイン的にとてもマッチしそうです。

「ハイエンド嗜好・デジタルハイファイ嗜好・爆音嗜好」の方には絶対にお勧めしませんが・・

音楽を心地よく聴きたいと思ったら、
ドイツの・・広く言えばヨーロッパのラジオスピーカー・・お勧めですよ(^^♪

2019年11月11日月曜日

ALTEC 342B 修理 その2 「ALTEC 342B の内部配線 他」

ALTEC 342B オリジナルの筐体(手前)
木製のケースから取り出したものです(nyann所蔵)
LANPの部分は修理品・オリジナルともに同じくオリジナル仕様
(奥の修理品のほうが古い)「ALTEC 342A」の仕様と同じか?

ALTEC 342Bマニュアル1

ALTEC 342Bマニュアル2 スペック表

オリジナルのシャーシーに真空管をすべて実装した状態
上の段の一番右から3本目までが「21AX7」
一番左のシールドがされていない球が「6CG7」ドライバー管

下の段一番右2つは「4722」マイクトランス
次の黒いの2つは「12864」RIAAイコライザーユニット(レプリカ)
次の2つは「7027A」出力管(6L6GCで代用可)
一番左は「5AR4」整流管

手前が修理品
奥がオリジナル品
電源トランスはこうして並べて比較しないと解らないですね(^^♪

こちらはオリジナル品のシャーシーの内部
一部電解コンデンサーを追加しておりますが・ほぼ手付かずのオリジナルです
シャーシー内部の様子は、ネットでもあまり公開されていませんね!!

こちらは今回の修理品です
まだ、電源トランスのリード線は接続しておりません

電源トランスのリード線部分の拡大
ヒーター電源のセレン整流器は前回の修理でシリコンダイオードに変更済み
BIAS(バイアス)電源のセレン整流器もダイオードに交換済み
セレン整流器はほとんど劣化しているため、きちっと整流できません
ヒーターからのハムノイズやリップルノイズを取りきれません
シリコンダイオードに交換することでノイズが出なくなります。

特にバイアス電源の整流器は重要です!!
このアンプのBIAS(バイアス)マイナス電源(出力管のバイアス電源)は固定バイアス式です
自己バイアス式とは違って、他からー電源の供給を受けています(C電源)
このプレート電流を制御しているグリッドバイアス電源が失われると、
プレート電流が出力管の絶対定格オーバーし、とたんに出力管のプレート電極が赤くなり
オーバーフロー?(赤熱現象)が起こります。

出力管を壊すだけではなく貴重な出力トランスや電源トランスも壊してしまいます。
シリコンダイオードに交換することでその危険を大幅に排除することが可能です!!

このアンプの場合シリコンダイオードに交換しても音質には全く影響は出ません(^^♪

電源スイッチ他細かい部品を只今手配中!!

全部が揃い次第、組み立て開始です!

再半田上げなどオーバーホールを含め、修理工程的に結構ありますが、

耐久部品の交換も含め確り修理を行う予定です!!

とても音の良いアンプなので、完成後の試聴が楽しみです(^^♪

次回もお楽しみに(^^♪

2019年11月5日火曜日

ALTEC 342B 修理 その1 「新しい電源トランスを実装する」

ALTEC 342B パワードミキサー
3年前に修理で預かった「ALTEC 342B」電源トランスの故障でなかなか前に進みませんで!!

117V 60Hz専用の電源仕様のトランスを
117V 50Hzで使用した結果、過電流が流れる状態になりコイル焼けを起こしてしまったようです。

117V 60Hz専用のトランスを117V 50Hzで使用することはとても危険だそうです!!
117V 60Hz専用のトランスは100Vでの使用を強く勧めるとの事です。

117V 50Hz⇒60Hz変換装置が有るのですが容量の大きいものはお値段が!!!

このほど友達のトランス屋さんに新しく巻いてもらいました(写真手前のトランス)

古いコアーは一度バラスと回路仕様通りの電圧が取れない可能性があるそうです!!

修理依頼者の本機の使用地域が関東地区(東京都内)に限定されているため、
安全を見て100V 50Hz仕様で巻いてもらいました。
トランスのケーシングはオリジナルのものが使えるようにコアーを選んでもらって
取り付け位置がピッタリ(^^♪

穴あけ加工不要!!

若干コアーの厚さが増しているので不安でしたが、シャーシに乗せてピッタリ(^^♪
オリジナルと比較しなければ解らない(^^♪
オリジナルよりもとても確りしているコアー!!

とてもご機嫌です(^^♪
電源コードも新しいものに交換(PSE)マーク付き!!

元々あまり程度の良い個体ではないのですが、分解掃除をしてこの位!!
一段下がっているプリアンプ部をもう少し掃除かな!!
劣化して朽ちているゴムのグロメットも代替品を手配中!!

右側の黒い出力トランスと並んでGOODですね(^^♪
新しいコアーは見ていてとても良いです(私だけか)(笑)

次回は内部配線
こちらもあまり程度がよくないのですが、やりがいのあるアンプなので楽しみです(^^♪