2019年7月31日水曜日

ALTEC 344A 修理組み立て 試聴

ALTEC 344A ~1958年?
モノーラルのコンシューマー(家庭)用のプリメインアンプです。

ALTEC 344A仕様(カタログ)
愛称:Qualtet(4Volume Controls)
スピーカー出力:20W
インピーダンス:4. 8. 16Ω
周波数特性:20Hz~22000Hz
入力:Phono/Tape/Radio/Mic/Tapedeck/Spare
ライン出力:Recording
フォノ入力:Europian・L.P.・RIAA・78 RPM(600)

現在登載中の真空管
2 12AX7 RCA (アンプ入手時搭載品)
1 6CG7 RCA (アンプ入手時搭載品)
2 6BQ5 SEMENS (一度目のレストア時・新品購入)
1 6CA4 INTERNATIONAL(メーカー不明)(一度目のレストア時・新品購入)

最近入手したGE 「RPX-046」放送局仕様 通称バリレラを繋ぎ試聴
針先はモノーラルLP用「1ミル針」
 
セレクターは「RIAA」カーブで。

試しにほかのカーブへセレクターを回すと音の出方が明らかに変わるので、
動作しているみたいです。
一番上のランプ(ネオン管)がほのかに灯ります。

最近「LED」のランプばかり見ているので、
ボケたオヤジにはボワーッとボケたように点灯するネオン管が懐かしく良いですね(笑)

このランプは整流管の動作に連動するようになっていて、
アンプが冷めていると電源を入れて大体20秒位で点灯し始めます。

ネオン管がついている所のボリュームを回します。

歪も無く音が安定して出ています。

バリレラも癖がありますから、
意外とすんなり・音域のバランスも良く、
普通に普通の音が出たっていう感じ。

前回のレストアよりも音がスッキリしているのは残留ノイズが減ったせいでしょうか?
前回は少し音が濁った感じの出方で接点が多いのでこんな感じかな?
と言うイメージで聴いていました。

今回は濁った感じもなく、
アルテックらしい、軽やかで、しかも油の乗った、深みのある音が出てきます。

パターンを補強したり、
抵抗をほぼ全数交換したり、
基板のクリーニングも念入りに行った効果かも知れません。

B電源コンデンサーの補強も利いていますね。

ボリュームを上げていくと、
業務用のアルテック製パワーアンプのような、
アルテック独特の強制的にスピーカーが動かされている感じのパワフルな音が出てきます。
コンシューマー用でもこの体験が出来るんですね(^^♪

このパワフルさも電源コンデンサーの補強でB電源が「404V」も出ているお陰かと。

折角なので、

「GE RPX-046 バリレラ」⇒「GE UPX-003B Equalizer Amp」⇒「ALTEC 344A」
の順番に切り替えて見ました。

GE 「UPX-003B」 Equalizer Amp
このBLOGで過去にも紹介しましたが、
GE社製バリレラカートリッジ専用のイコライザーアンプです。

見た目はあまりパッとしませんが、
業務用用途にも使われていました。

シンプルな回路なので、
音の鮮度は抜群です。

欠点は、
前後に接続する装置によって音がガラガラ変わります。

好む・好まざる・はありますが、
聴き様によっては、
なかなか味のある音がします。

レコード再生を「ALTEC 344A」のフォノ入力から「GE UPX-003B」イコライザーへ繋ぎ替え、
「ALTEC 344A」は「SPEAR」(AUX)入力に繋ぎます。
入力が切り替わったのでネオンランプの点灯も切り替わり、
一番下のボリュームでコントロールします。

木箱に納めました
やはりかっこがつきます。

このアンプは今から20年位昔にビンテージショップで休日のアルバイトをしていた頃、
バイト代の変わりに貰ってきたものです。

「ALTEC 306A」FM/AM TUNERも一緒に付いてきました。

木箱に納めた状態でさらにランニング
トランス類もコンデンサー類も異常な熱は出ていない。

あっ・・

ちなみに、「GE UPX-003B Equalizer Amp」も「ALTEC 344A」も、
電源は、
パワーアンプ用に用意してある昇圧トランスで「117V」に昇圧しています。
早速お気に入りのレコードで再度試聴開始(^^♪

「GE UPX-003B Equalizer Amp」との相性は良いようです。

Claire Austin
"when your lover has gone"
だいぶ前に買ったアルバムですが長い間寝ていました。

最近発掘して音のチェックレコードとしてもよく聴くアルバムです。

録音も良いのですが彼女の声量が有り太い声がとても魅力的です(^^♪

「GE RPX-046」⇒「GE UPX-003B 」からこんな音が出るんだ・・ちょっと驚きです。

モノーラルの特徴でもある音のフォーカスがシャープ
ボーカルが何時にも増して生々しい
音の広がりがとても自然に感じる

残念ながら文字では旨く表現できません。
文章表現能力の乏しい私では無理のようです(笑)

バリレラの確りとした骨格のある音と「UPX-003B」ってこういう音だったのか?
私的には新たな発見です(^^♪

今回試聴に使ったスピーカー!

今までの記事だと、
さもアルテックのスピーカーで聴いていると思われているかもしれませんね!

旧西ドイツ 「Isophon」(イソフォン)
今回試聴で使ったスピーカーはこんな小さなスピーカーです。

ユニットはオーバル(楕円)ユニットで、
丸型にすると6インチ位です。

なぁんだこんなチャチイので聴いてたのかって(笑)

丁度良い大きさで家具調でデザインも気に入っています。
三つの足があるお陰で場所を選ばず何処に置いても良い音が出ます。

わたし的な「マイファイ」ですが、
最近ヨーロッパ製のビンテージスピーカーにも魅力を感じています。

口径が小さいので音のスピードがとても速い
薄~いコーン紙から出てくる繊細な音
口径が小さくても能率が抜群に高い
ぶっとい音も確り再生します

聴いた感じですが、
オーバルスピーカーは、
丸型に比べて中低域の量感が多めに出て全体のバランス良いです。

何よりも音楽性が高く美味しい音が部屋中に広がる。

当時のドイツやフランスなどでは、
6インチや7インチのスピーカーが主力だったそうで、
メーカーも小さくても表現能力の優れている製品を創出していました。

このスピーカーもそのうちの一つ。

まだ少数ですが日本国内のユーザーにも少しずつ良さが解ってきたようです。
モノーラル再生の魅力を理解するマニアもゆっくりですが増えてきています。

ステレオカッティングのレコードはステレオの再生装置。
モノーラルカッティングのレコードはモノーラル専用装置。

なかなか贅沢です(^^♪

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